杉山 将 (Ph.D.)

概要

理研AIP-NEC連携センターでは、安全・安心な社会の実現に向けて、これを脅かす災害・事故・事件など頻度の低い事象を認識可能にする基盤技術や事故の予兆等を発見した際の人の意思決定に役立つ基盤技術の確立、および複数のAI間での円滑な自動交渉を支援する基盤技術の確立を目指しています。本連携センターは、AIに関する基本原理の解明から実世界への応用まで連携して研究開発を行うことで、AI研究のさらなる加速と産業への貢献を推進します。

<研究課題>
・少量の学習データで高精度を実現する学習技術の高度化
サーベイランス、防災、インフラ保全などのさまざまな分野において、多数のカメラなどの実世界からのセンサー情報から時々刻々大量のデータを収集することが可能になりつつあります。しかし、異常データなど頻度が低く、データの蓄積が十分では無い場合や、大量のデータをすべて見切れずラベルが付けられない場合など、ラベルの付いた学習データが多くは集められないケースがあります。
そこで、このような少量の学習データに適用可能な機械学習技術の研究を実施します。

・未知状況での意思決定を支援する学習/AI技術の高度化
事故・事件などの非常時の意思決定や、会社経営における判断などは、過去データの十分な蓄積がなく人や組織の価値観・環境に依存した対応が求められるため、限られた情報からは最適解の導出は困難です。このような問題に対し、限られた情報から人に提示するための妥当な仮説を自動生成し提示できる論理推論AIが有効ですが、その実現のために必要となる、仮説生成・仮説検証の圧倒的高速化、に関する研究を実施します。

・複数AI間の調整に関わる強化学習の理論的解析
社会インフラや流通システムなどがAIにより自律的に制御されるようになると、ある自律制御システムと別の自律制御システムの挙動が競合し、全体として正しく機能しなくなる場面の頻出が予想されます。ここではAI同士が交渉を行う(自動交渉)という新たなプロセスが必要になります。そこで、自動交渉というテーマに対する理論的限界を明らかにするために、その限界値を得ることができるアルゴリズムについて研究を行います。

2018年度成果ポスター

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