2023/2/2 14:54

認知行動支援技術チームの杉本 光特別研究員が筆頭著者である「Association between social comparison orientation and hippocampal properties in older adults: A multimodal MRI study」がSocial Neuroscienceに掲載されました。

著者:
杉本 光(理研AIP 認知行動支援技術チーム、特別研究員)
関口 卓也(理研AIP 認知行動支援技術チーム、研究員)
大武 美保子(理研AIP 認知行動支援技術チーム、チームリーダー)

本研究は、高齢者の社会的比較志向性が認知や脳の状態とどのように関連しているかを明らかにしたものです。社会的比較志向性とは、自己と他者を比較する心理傾向のことを指し、それには「意見」と「能力」の二つの次元があるとされています。本研究では、これら二つの次元についての主観的な度合いと、認知機能検査のスコアおよびMRI検査で測られる脳の様々な指標との間の関係を調べました。その結果、「意見」を比較する傾向が強い高齢者ほど、認知機能検査のスコアが高く、海馬と呼ばれる脳領域の体積が大きく、安静時の機能的結合が強く、白質繊維連絡の拡散異方性が高いことが分かりました。一方で、「能力」を比較する傾向の強さとの間には、これらのような関係は見られませんでした。

詳細はSocial Neuroscienceをご覧ください。

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last updated on 2024/3/22 20:39研究室