2024/9/6 20:19

(2024年10月21日更新)

理研AIPがん探索医療研究チームの小松正明副チームリーダー、国立がん研究センター研究所医療AI研究開発分野の浜本隆二分野長(理研AIPがん探索医療研究チームチームリーダー)、昭和大学医学部産婦人科学講座の松岡隆准教授らの共同研究グループは、超音波検査で胎児の心臓に異常がないかスクリーニングする際に、検査者の超音波診断を支援する人工知能(AI)システムを共同開発し、AI搭載医療機器プログラムとして厚生労働省の薬事承認を取得しました(2024年7月29日付)。

本研究成果は、胎児の超音波診断を支援するとともに、早急に治療が必要な重症かつ複雑な先天性心疾患の見落としを防ぎ、早期診断や綿密な治療計画の立案につながると期待できます。また、日本の少子化および産婦人科医の不足や偏在など切迫した状況において、検査者間の技術格差や地域間の医療格差を埋めることで、産婦人科医療のさらなる発展に貢献するものと考えられます。

本研究開発は、国立がん研究センター(理事長:中釜斉)研究所と中央病院、理研革新知能統合研究センターが連携して取り組んでいる内閣府BRIDGE事業「医療デジタルツインの発展に資するデジタル医療データバンク構想」におけるプロジェクトの一つとして実施されました。また本研究開発において、昭和大学は通常の診療にて妊婦(胎児)の超音波画像情報を取得し、国立がん研究センターにてデータ収集・統合を行いました。次に、その統合したデータを理研にて解析し、新規アルゴリズムを獲得しました。さらに、国立がん研究センターと昭和大学においてアルゴリズムの検証やプログラムの性能評価を行いました。

胎児心臓超音波スクリーニング支援システム

詳細は、理研ホームページをご覧ください。

【メディア掲載】
-2024年9月6日
(日経バイオテク)国立がん研究センター、超音波診断支援AIの実臨床応用-胎児心臓超音波スクリーニング支援システムの薬事承認-

-2024年9月13日
(MTJ Mail News:株式会社じほう) 胎児心臓超音波の診断AIが薬事承認 理研などグループが開発

 

-2024年9月17日
(医療NEWS)AI搭載の「胎児心臓超音波スクリーニング支援システム」開発、国内承認-理研ほか

-2024年9月20日
(NHK TV)AIで胎児の心臓の異常 検知するシステム実用化 早期発見に期待

-2024年10月18日
(JST Science Japan) RIKEN develops artificial intelligence system for ultrasound screening: Rapid diagnosis of abnormalities enabled

 

 

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last updated on 2024/7/22 09:11研究室