July 11, 2025 16:28

Abstract

理化学研究所 革新知能統合研究センター(AIP)は2025年度に、10年間のAIPプロジェクト最終年を迎えます。
本イベントでは、AIPプロジェクトの成果とともに「数理研究からAI産業を変革する」研究成果を発表するイベントを開催します。

AIPセンターの数理系研究チーム「逐次的意思決定チーム」「高次元構造理論チーム」「因果推論チーム」の研究員による発表に加え、AI産業で活躍する企業の研究者(サイバーエージェント、SONY、富士通研究所)による発表も行い、産学連携を強化しながら、最先端のAI研究や技術の社会実装への可能性を探ります。

8/28
13:00 – 13:05 オープニング(5分)
13:05 – 13:35 講演① 前田高志ニコラス (学習院大学 計算機センター・理研AIP)
13:35 – 14:05 講演② 鈴木 浩史 (富士通株式会社 人工知能研究所)
14:05 – 14:35 休憩(30分)
14:35 – 15:05 講演③ 磯部伸(理研AIP)
15:05 – 15:35 講演④ 瀧田雄太(SONY AI)
15:35 – 16:05 休憩(30分)
16:05 – 16:35 講演⑤ 土屋平(東京大学・理研AIP)
16:35 – 17:05 講演⑥ 阿部拳之・蟻生開人(サイバーエージェント)

現地参加・情報交換会はこちらのGoogleフォームで受付します (締め切り 7/30正午)
https://forms.gle/YMApW371S4Gh4ZsR9

現地: 日本橋AIPセンター オープンスペース
– アクセス: https://www.riken.jp/access/tokyo-map/
– 現地参加者に前日までに入館証をお送りします。
情報交換会: 現地にて17:30-19:30 軽食あり

講演者・講演タイトルと概要

前田高志ニコラス
学習院大学 計算機センター
理化学研究所 客員研究員

タイトル: 密度比の単調性にもとづく連続・離散変数間の因果探索
概要: 本発表では、連続変数と離散変数のペアのデータから因果関係を推定する新しい手法を紹介します。従来の因果探索手法では、二変数の混合データからの因果関係の識別性能に限界がありました。本研究では、連続変数が原因で離散変数が結果である場合に、条件付き密度比が単調な関数になるという性質を示し、この単調性の有無をもとに因果方向を判定する方法を提案します。提案手法は、強い分布仮定やスケール調整を必要とせず、密度比推定と統計的検定により因果方向を決定する点が特徴です。本研究は、混合型データに対する柔軟で理論的に裏付けられた因果探索手法の一つとして、理論面のみならず実務面でも有用な可能性があります。

鈴木 浩史
富士通株式会社 人工知能研究所
タイトル: 意思決定支援の革新に向けた大規模・異種データからの因果探索
概要:富士通では、データ項目間の因果関係に基づき、副作用を考慮した効果的なアクシ
ョンを提示する「因果意思決定支援技術」を開発しています。本発表では、因果意思決定支援技術の概要と活用事例、またその基盤となる二つの因果探索技術 LayeredLiNGAM と I-CAM-UV を紹介します。LayeredLiNGAM は、ゲノムデータのような多数の項目を持つデータにおいて、ポピュラーな因果探索技術 DirectLiNGAM と比べて数倍から数十倍ほど高速であり、従来よりも円滑な意思決定に貢献します。I-CAM-UV は、複数のアンケート結果のような、変数セットが異なるデータを統合した因果探索を実現し、従来技術では発見できなかった因果関係を明らかにすることで、より効果的なアクションの提示に貢献します。

講演者:磯部伸(理研AIP)
タイトル:動的最適輸送理論に基づくフローマッチングの改良
概要:フローマッチングは、ベクトル場と呼ばれるデータの流れを記述する関数により確率分布を連続変形しデータ生成を実現する枠組みである。この流れの数理的基盤となる動的最適輸送理論は多彩な発展を遂げている。本講演では、これらの数理的成果を踏まえフローマッチングを改良する試みを紹介する。

講演者:瀧田雄太(SONY AI)
タイトル:Deep Generative Modeling as Foundational Technology for Foundation Models
概要:The Music Foundation Model Team at Sony AI is dedicated to developing the building blocks of foundation models, including deep generative modeling and representation learning. Our focus is on creating fundamental models and algorithms for generative modeling that are effective, theoretically sound, and as modality-agnostic as possible. In this presentation, we will introduce our recent work in deep generative modeling aligned with this goal, covering a wide range of models such as Diffusion, VAE, and GAN.

講演者:土屋平(東京大学/理研AIP)
タイトル:ゲーム理論とオンライン凸最適化の接点:戦略的逸脱を伴うゲームの学習ダイナミクス
概要:本講演では,繰り返しゲームにおける均衡解の学習とオンライン凸最適化におけるリグレット最小化の関係を紹介する.さらに,繰り返しゲームにおいて,各プレイヤーの戦略的な逸脱や観測への汚染に対して頑健に動作する学習ダイナミクスに関する講演者らの研究 “Corrupted Learning Dynamics in Games (COLT 2025)” を紹介する.

講演者:阿部拳之・蟻生開人(サイバーエージェント)
タイトル:Web業界におけるオンライン学習
概要:リアルタイム性が求められるWeb業界において、オンライン学習アルゴリズムは重要な役割を果たしています。本発表では、サイバーエージェントでの取り組みを例に、Web業界におけるオンライン学習の研究とその応用について紹介します.

More Information

Date August 28, 2025 (Thu) 13:00 - 17:05
URL https://c5dc59ed978213830355fc8978.doorkeeper.jp/events/186410

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